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2006年06月 アーカイブ

2006年06月01日

第七十三話:New Education Expo 2006

以下のように、今週末New Education Expo 2006が東京で行われる。

プログラムは毎年、充実している。



私は一昨年は大喜利をやり、昨年は情報教育の中川さんに終結してもらい、「中川一族の野望」と題してパネルを行った。



今年度の私の役目は、「教科教育におけるICT活用〜PISA型読解力の対応を考えて〜」というパネルディスカッションのコーディネートだ。ウリは、その直前に、筑波大学附属小学校の子どもたちと先生(国語:白石先生、算数:田中先生)による、公開授業がなんと会場で行われることだ。これを受けてのパネルになる。

打ち合わせが思うようにできず、当日の流れは私にも把握できない(泣)が、井上先生@文部科学省、清水先生@筑波大学をまじえての熱いパネルになると思う。

ぜひ、ご参加を。

イベント詳細は下記URLを。

URL: http://expo.uchida.co.jp/



6月3日(土) 15:50−17:50

◆場所

 東京ファッションタウン

 http://www.tokyo-bigsight.co.jp/tft/

◆セミナーカテゴリ

学校教育の情報化

◆セミナータイトル

【シンポジウム】

教科教育におけるICT活用

〜PISA型読解力の対応を考えて〜

-

◆セミナー内容

国語、算数の授業を受けてのシンポジウムは、「教科教育におけるICT活用」と、

指導要領改訂に向けて注目を集めている「PISA型読解力」についてです。

「PISA型読解力」世界1位のフィンランドはICT活用の先進国でもあり、これらは、

これからの教育を考える際のキーワードになります。

教科教育でのICT活用と学力向上の関係を考察し、PISA型読解力とはどのような

力なのかを解説していただきながら、読解力向上のために踏まえておくことは何

か、どのような単元構想が必要なのかを議論していただきます。

2006年06月06日

第七十四話:JST IT科学技術・理科教育シンポジウム

土曜日のNew Education Expo 2006の役目は無事終了。当日までが大変だったが、知っている顔をあちらこちらにみつけてうれしかった。が、昼前に東京に入り、終了後帰るという日帰り強行組がけっこういたのには驚いた。

しかし、やはり、実際に子どもたちがそろっての公開授業に勝るものはない。2人とも筑波大附属小のベテラン教師。授業設計にしてもICT活用の効果も課題もいろいろと持ち帰るものがあったのはないだろうか。

会場は途中で急遽椅子がだいぶたされたが、それでも立ち見でいっぱいだった。

パネルでは、清水先生@筑波大学の授業分析の視点がとてもてねいで大変参考になった。



今週末は今度は、JST IT科学技術・理科教育シンポジウムー先端的科学技術・理科教育用デジタル教材の開発・提供ーが東京の国際会議場で開催される。

私の役目は、理解増進の普及促進をあずかる主査として、2日目の趣旨説明と実践をからめたパネルのコーディネートだ。1日目(6/9金)がコンテンツの発表やポスターセッション、2日目(6/10土)がその活用に関するワークショップやパネルディスカッションだ。先週のEXPOとは微妙に客層がちがうように思うが、理科や総合で活用できる良質のコンテンツが満載だ。今年は特に小学校を対象にした新しいコンテンツが充実している。

ぜひ参加されてはいかがだろうか。申し込みはこちら。参加者には、展示コンテンツの中から3点を選んでCD-ROMまたはDVDでもらえるサービスがある。


2006年06月13日

第七十五話:魚津市国語研究部会

12日は魚津市国語研究部会講師のため、横浜→羽田→小松→魚津→富山→羽田→横浜という強行軍。金沢と横浜の2台の車もフル稼働。



中川塾2期生の此川さんが公開授業を行った。国語スイミーの4の場面。

「だけど、いつまでもそこにじっとしているわけにはいかないよ」という言葉を発したスイミーの心情に迫る。此川さんはクラスの実態から積極的に発言をさせていきたいと願っていた。子どもたちはよく考え、自分の考えをしっかりと言っていた。私からは「つなげる」という観点での教師の出について熟慮すること、子どものつなげ方のモデルになる子をもっととりあげることについて指摘した。また、話し合いの場の質の向上について、ふれる。

それにしても、スイミーワールドが教室いっぱいに広がっていた。此川さんの国語に対するなみなみならぬ意欲を感じた。



以前から依頼されていた授業の助言。約束が果たせて良かった。本日これからイギリスに出発。

2006年06月19日

第七十六話:Fairway Primary School訪問

先週の火曜日から現地時間の土曜日まで、英国ブライトンにICT活用校の視察に行く。しかし、ブライトンのホテルでは(古くて?)アクセスできず。日本に戻ってからアップすることに。1校目はブライトン市内にあるFairway Primary Schoolを訪問した。



授業では

授業はちょうど3,4年の複式学級の算数のSUDOKUの授業をみた。どうも全校の人数と予算の関係でどこかの学年が少ないとこういう措置をとるらしい。予算の目安は350人で、それ以下だと、今回のような複式などの工夫を学校個々で検討するようだ。複式は上についていく意欲を高める上で良いというのが対応してくれた教頭先生の見解だ。ただ、明らかに今日見た授業では低位の2グループには授業内容がつらそうだったが。学級の人数は17人。4つのグループにわかれており、クラス内で習熟度別になっている。授業はいっしょに進めるが、TAがついていたり、問題がちがったりしている。



黒板とIWBの活用

ICT環境であるが、黒板の上にホワイトボードとIWB(e-黒板)が設置されている(写真参照)。この数年でどんどん従来の黒板からIWBの各教室への導入が進んでいるらしい。PJはあたりまえのように天つりだ。英国では、IWBが教室に入ると、これだけで授業をするパターンが多いらしいが、たまたま見た授業では、担任のMrs.S.Chambers先生は、ホワイトボードに、考え方を示すカードを順番に貼っていき、IWBでは、算数の問題を提示して、そこに子どもたちの発言(回答)を書き込んでいた。どちらかというと、日本的(?)な活用方法だが、これはめずらしいのかな?それにしても、教師の説明(発言)時間がどの授業も長い。この形式だと逆にIWBだけで黒板は必要ないかもしれないと感じた。



メディアに関する教育と国語

メディアに関する教育は国語(English)とLiteracyという科目の中にいくつか盛り込まれており、これをきっちり系統立てて行うのはいわゆる中学のころ(ステージ4)のMedia
Studyという科目で、だ。(日本でこのきっちり系統立てては、本来高等学校の教科情報でやるべきだと思うのだが、教科書の内容、教員の意識、ICT環境の貧弱さなどが原因で、そうはなっていない)

アレンジしてくれたキースさん@ブライトン大学(奥さんはこの学校の音楽の先生らしい)によると、国語の中でデジタルカメラで学校の紹介や絵や写真と組み合わせたデジタル日記を作成しているが、メディアの特性と言語活動の関連づけを考えた授業を行っている教員は残念ながら少ないという。キースさんや同僚のアブリルさんは、もっとたくさんのメディアとふれる機会を小学校学年(ステージ1や2)のうちから作りたいと願っているようだ。



ICT活用指導力とICT環境

5年くらい前からイギリスの学校ではPC導入がさかんに行われている。3年くらい前にNew Opportunity
Skillという全国一斉(財源は宝くじ基金)のICT活用に関する教員研修と認定制度が導入されたが、現在はなくなったようだ。結局、実施内容や徹底度に地域の差が出てきて、有名無実になった。スキルアップそのものを行うのは今も日本でもあるが、これはなかなか定着しないと思う。なぜなら自分の授業カイゼンに直結しないものを教員が本気で受け入れる切実感がないからだ。

日本もイギリスもスキル的な面は外部のテクニカルサポーターを充実させるべきだと思う。ここについても聞いてみた。イギリスは政府が昨年度は各校に9000ポンド、本年度は4000ポンドを配っている。しかし、これらは使用用途が決まっており、昨年度はハードに、今年度はソフトの購入に限られている。つまり、ここからテクニカルサポーターを雇うわけにはいかない。来年度は人につくかどうかはわからないようだが、野中さんによると、学校によっては、校長の力で人や予算をもってきて、テクニカルサポーターを何人もかかえている学校もあるようだ。

予算がたりない学校は活用授業が充実できずに悪循環になっている感じがした。



国語とメディアの関係、ICT指導力教員の問題など、もちろん背景等ちがうことも多いが、抱えている問題は共通点がだいぶあるように感じた。



今回、7人という大所帯での訪問となったが、現地にいる野中さん@和歌山大学には、学校のアレンジからアブリルさんご夫妻とのディナーまで、本当にお世話になった。ありがとう。




2006年06月20日

第七十七話:教育ブログ活用本、ランキング15位!

教育ブログの本が発売になってから約10日。そろそろ反響もかえってきている。

著者陣が充実しているおかげで、6/20付けの明治図書書籍ランキングで15位になっている。アマゾンでも購入可能

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