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2004年07月 アーカイブ

2004年07月04日

第五話:成長し続けるD-project

夏が来た。
毎年、夏がくると楽しみにしている食べ物が2つある。
1つは「鱧」だ。特に鱧の落とし(造り)に梅肉をつけて食べるのはやめられない。今年はまだ食べていない。京都の仕事の時かなぁ。。
そして、もう1つが「冷製トマトのパスタ」。もう大好物だ。週に3回でもイイ。先日は、M2のちのちゃんと4年の田口が昼飯に作ってくれた。これがまたとびきりうまかった。「リストランテ:実践センター」でもやるか!
さて、上記2つの食べ物について、読者のみなさんにおいしい店を教えてもらいたい。どうせ夏は全国とびまわっているので、どこの地域でもかまわない。
情報を求む。

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D-project2004がはじまった。
おもえば、アドビの北川さんと「デジタル」「デザイン」の2つのDをキーワードに、ITにふりまわされることなく、子どもの学びをみつめて授業をデザインしていけるような場を作りたいと語り合い、意気投合したのが3年前。1年勝負でやってきたのがとうとう3年目に突入した。
以前、このD-proをNPO化したらどうかということも検討した時期があった。しかし、今はまったくその気はない。NPO化することでのメリットが感じられないからだ。どんなに参加する学校が多くなっても、フットワーク軽く動きやすいコミュニティでありたい。第一、NPO化したらすぐにやめられない。守りに入りたくはないのだ。もちろんNPOそのものを否定しているわけではない。D-proというコミュニティがNPOにそぐわないと言っているのだ。今年もメンバーのニーズと状況をみながら来年度を判断していきたい。今を大事にしていくだけだ。



さて、D-project2004は、4つの柱を軸に活動している。



D-projectの柱:その1「プロジェクト」

今年度、まずは10のプロジェクトでスタートしている。今年は特にリーダーにゆだねている部分が大きい。リーダーの名前を見ればそれも納得していただけると思うが。

・マニュアル作成プロジェクト(リーダー:熊本大学附属小学校前田教諭)

・連画:絵のリレー2004(リーダー:横浜市立大口台小学校佐藤教諭)

・デジタル表現コンテスト(リーダー:和歌山県熊野町立熊野小学校山中教諭)

・ユネスコリーフレット制作(リーダー:三重県暁学園暁小学校水谷教諭)

・子どもの広場(リーダー:枕崎市立枕崎小学校益永教諭)

・高校生のためのデジタル表現活動(リーダー:慶応義塾中・高等部田邊教諭)

・気軽に!デジタル実践(リーダー:京都市立新林小学校山本教諭)

・ユニバーサルデザイン(リーダー:砺波市立砺波東部小学校白江教諭)

・Global School Project(リーダー:金沢市立大徳小学校清水教諭)

・調査研究プロジェクト(リーダー:綾瀬市立土棚小学校河崎教諭)

各プロジェクトにはそれぞれ協賛の企業や団体がついている。つまり、それぞれが協賛交渉をし、共同研究の視点を明らかにしながらの産学あるいは官学共同プロジェクトなのだ。



D-projectの柱:その2「ワークショップ」

D-projectでは、「単なる技術取得研修に終わらない」「授業を想定した受講者参加型」のワークショップが好評を得てきた。そこで、D-project2004では他の団体や教育委員会等へメンバーやノウハウを提供しながら共同でワークショップを行っている。「パンフレット制作」と「連画:絵のリレー」については、昨年に引き続き、研修やイベントで実施する。そして、今年は大門高等学校の江守さんをリーダーに「動画制作〜CM研究〜」のワークショップパッケージ作りに着手している。

これまでに約50の地域や団体からのオファーがあり、D-pro式研修のあり方を広げている。また、D-projectから講師が派遣しなくても地域で研修ができるように、D-projectのサイトからワークショップ研修用パッケージの申し込みができるようになっているのだ。



D-projectの柱:その3「ネット上の情報提供、情報共有」

D-projectでは、Webサイトやメールマガジンで情報を提供するとともに、メーリングリストで情報共有を行っている。現在、約350人が参加。さらに、プロジェクトごとのメーリングリストがあり、それぞれが実践コミュニティを形成している。



D-projectの柱:その4「公開研究会」

D-projectでは、年に2回公開研究会を行っている。

今年度も7月24日(土)に和歌山で開催することが決定している。

ちょうど現在、申し込み受け付け中だ。60名限定なので、ぜひ早めに申し込んでほしい。



今年もD-projectが熱い!

2004年07月11日

第六話:校内研究に入るということ

このごろ「次のひとりごとはいつ出るんだ?」というメールをよくいただく。

ありがたい話だ。同時に、連載の原稿を1つ増やしてしまったんだなぁと、後悔。



帰国してからの怒濤のごとくの授業研究、授業公開参観10連戦(神奈川県大和市立上和田小学校、石川県野々市町立御園小学校、石川県鶴来町立朝日小学校、千葉県船橋市立行田東小学校、岡山県岡山市立西小学校、金沢大学教育学部附属小学校、石川県内灘町立大根布小学校:2回、石川県金沢市立大野町小学校、富山県氷見市立窪小学校)が終わった。まだ3学期制の学校も多く(逆に言うと、2学期制の地域が増えてきた)、この時期の講師をまねいての授業公開は本当に大変だ。授業を公開してくれた先生方や校内の関係者の方々に敬意を表したい。



毎年、校内研究会への指導・助言のオファーはうなぎのぼりに増えている。日程的なバッティングで申し訳ないけどお断りする学校も後をたたない。それだけ情報教育的な視点(かならずしもIT活用のなんたらかんたら、だけではない)で研究している学校が多いということが一番の理由だと思う。教科と総合の関連を研究している学校も少なくない。

私には大学の授業を含めた学内の仕事もあるし、企業等との共同研究もしている。D-proや中川塾など抱えているプロジェクトもたくさんある。文部科学省や経済産業省の仕事もあれば、教科書や指導書の作成にもかかわっている。研究の構想やそれにからむ執筆もある。それらの時間を確保しつつも、数年前からできるだけ校内研究の依頼は断らないで受けるようにしている。

そうは言ってもはじめて依頼がきたときに条件をつけている。それは「単発で、つまり一度だけよばれるのであればお断りする」ということだ。ときどき、たまたま市や町から講師招聘1回分の予算がついたから誰が「よばなくてはならない」という理由で依頼が来ることがある。これは必ずお断りする。

つまり、お引き受けする条件は、「少なくとも年度内に何回か授業ををともなった校内研究に参加し、継続的にかかわれること」だ。

だいたいちょっと学校にうかがっただけでその学校の何がわかるというのだ。これはクラスの子どもたちと担任の教師の関係と似ている。子どもたちの実態を把握しながら具体的な手だてを考えていくのではないか。学校研究に外部の人間が入る場合も同じだと思う。できたら指導案検討をブロックや学年単位で行うときにもかかわれるのが理想だ。そうすると一人ひとりの教師の顔がわかるだけでなく、思いやこだわりもみえてくる。それがあると、授業デザインについて共同でじっくりと研究できる。残念ながらここまで入り込んでいる学校は4校にとどまっている。



研究者にはいくつかのタイプがあるように思う。専門の分野によってもちがうだろう。ただ、私は少なくとも「現場に入ってナンボの研究者」だと思っている。生粋の研究者にはかなわない部分が山ほどある。一方で、現場から離れないそれ自体が強みだと思っている。だからできるだけ授業を見て、校内研究会に参加し、「引き出し」を増やすように心がけている。もちろん授業者はじめ校内の先生方に返せるものは返していく。



今日現在で定期的に入っている学校は19校。

学校ごとにつけている「中川流極秘カルテ」も、かなりの分量になってきた。

2004年07月18日

第七話:相手意識を育てる

今日は久しぶりに息子と近くの自然公園にクワガタをとりに行った。
収穫はコクワとノコギリを5匹。ちょっと不満だなぁ。次回は行く時刻をもうちょっと考えないと。
しかし、昨年あたりから、息子と私どっちがおつきあいでクワガタとりをしているのかわからなくなってきている。本当に行きたいのはお父さんかも!

さて、学研NEWの私の連載「ちょっと言わせてもらおう」は前も書いたように「hitorin.com発」だ。そこではじめて今回は連載される前にこちらに次号掲載予定のものをアップする。やっとこれで「hitorin.com発」が実現できた。

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先日、鳥取のある小学校の校内研究会に行った。
そこで授業が行われるクラスで給食もいただいた。
そのときに、横に座った男の子に「河原に温泉があるんだねぇ」という話をしていた。鳥取の方はすぐにおわかりだと思うが、三朝温泉のことである。あそこに一度行ってみたいと前々から思っていた。
「うん、あるよ。時間があったら行ってみれば?」とすすめるその子。
「行ってみたいんだけど、ここからちょっと歩くみたいだね」と私。
給食が食べ終わった頃、その子から1枚の紙切れをもらった。
見てみると、学校からその川にある温泉までの行き方が書いてある。つまり地図を書いてくれたのだ。よくよく見ていると、ランドマークである橋の他に、2つ載っている。
1つはお土産屋さん。私が温泉に入った後に寄ることのできる一番近くのお土産屋さんに印がついていたのだ。そしてもう1つは、貸しタオルの店。私がもし入ることになったときに困らないように、との配慮だ。
たしかに、地図は手書きでお世辞にもていねいとは言えない。しかし、はじめて河原の温泉に入るかもしれないし、帰りにお土産も買うかもしれないという私の状況を想定して、地図に盛り込んでくれたのだ。これぞ「相手を意識する」ことではないだろうか?「この」相手にとって、何が必要な情報なのか、彼なりに考えた結果があの地図なのだ。

プレゼンをするときにもやはり相手意識を加味して、と、教師は願う。
要点をわかりやすく伝えるという国語での取り組みももちろん大事だ。わかりやすい手段も見通しをもってスキルを鍛えていく。しかし、それだけでは相手意識は育たない。ましてや、「相手は〜〜ですよ。相手の立場も考えてね!」と言って、相手意識がつくのならことはカンタンだがそうはいかない。
さきほどの子が感じたような相手を想定するはめになるような文脈を学習活動の中でどうしかけていくかが重要だ。
相手によって表現をかえないければならない活動を入れることも良いだろう。さらに、リアクションの場を設定することも1つの手だ。特に小学校4年生以下の子どもたちにとっては、相手のリアクションがもらえてはじめて理解できることも多い。

いずれにしても、いろいろな場で横断的に意識をして入れていかないと、それこそ、相手意識は育たない。

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